タイで日本人が買うバイクの傾向
タイは運転免許証の取得が容易でしかも日本よりも安く取得できます。
私も最初はタイで運転する自信がなかったので取得しなかったのですが、どうも不便で移動の手段としてバイクを購入する事にしました。
どんなバイクが良いのか物色していると、小型のスクーターから大型バイクまで結構種類があるのですが、タイ人が乗っているのは大抵の場合150cc未満の物です。
私は日本で900ccと125ccのバイクを所有していたのですが、普段生活していると大型バイクなんて滅多に乗らなかったのでタイでも小型のスクーターにする事にしました。
タイで日本人が選ぶバイクはどういうものかをネット上でリサーチした結果こういう事実が出てきました。
せっかく大型バイクが乗れる免許を持っているのだから大型のバイクを選ぶ。
日本でも大型バイクの免許が教習所で取得できるようになり、大型バイク人口が増えたのですがタイではもっと簡単に大型バイクが乗れるのでそういう選択肢になっているのでしょう。
ただ日本では大型バイクが金さえ払えば手に入れられるようになってから多くの事故が起こっています。
大型バイクってはっきり言って他のバイクとは全く違い、簡単に運転できるようなものではないのです。
日本でも何人かの大型バイク乗りの事故を助けたことがありますが、大抵乗りこなせそうな体力の無い中年のおじさん達でした。
バイクを選ぶ場合、自分が制御できる範囲のものを選ぶべきであり、オーバーパワーの物を選ぶことは本当に危険です。
タイの交通事情は日本とは雲泥の差で、本当に予期せぬ事が多く起こり、突発的な事態に対応できる運転が必要とされます。
タイに来てタイで免許をとって、ヨタヨタ運転しているおじさん達はなぜそういうバイクを選ぶのでしょうか?
バイク乗りにたまにいるのですが、排気量至上主義というよく分からない価値観を持った人がいます。
こういう人は250ccより400ccの方が偉い、400ccよりリッターバイクの方が偉いと思っているのです。
タイで大型バイクに乗っているおじさん連中はこういう感覚を持った人が多くいるそうですがどうしてなのでしょうか?
まずは見栄です。
日本人なんだからタイ人と同じバイクは乗りたくない。
こういう訳のわからないプライドが乗れもしないバイクを選ぶのでしょう。
この見栄はどこで使うのかを聞くと、
「タイ人の女は金持ちが好きだから、大型バイクに乗っていると寄ってくる。」
なのだそうですが、こういう感覚が前世代的で、良い車に乗っていれば女が集まってくるだろうという時代は日本ではとっくの昔に終わっているのですが、彼らはまだ引きずっているのです。
それならどうして車を買わないかと言えば、大型バイクが買える金額の車というのはどこでも見るような普通車です。
つまり、同じ金を払っても大型バイクなら「すごーい」となるところが、車だと「あっそう」となってしまうので、金を持っていることをアピールするにはバイクのほうが良いという事らしいです。
ほんと、馬鹿じゃないの?
実際、タイ人女性にこの話を聞いてみると、日本人が不思議なのはタイ人で大型バイクを持っている人は、間違いなく自動車を所有していて、大型バイクはあくまでも趣味で乗る物なのに、どうして大型バイクだけを持っているのか分からない。
「車も持っていないのに大型バイクを持って金持ちのふりをするのは馬鹿がやること。」
じゃあ、小型のバイクと大型バイクの2台持ちはどうなのかと聞いてみると、
「日本人は金持ちなんでしょ?そんな見栄っ張りのタイ人がやるようなことどうしてするの?」
だとか。
大型バイクは金持ちのシンボルではない
多くのタイ人は、平均月収が15000THB〜20000THBで生活していて、30万THBもする大型バイクは彼らにとって恐ろしく高い代物です。
だからと言って大型バイク所有者は富裕層かと言えばそうではありません。タイカワサキのショップで聞くと、75000THBあれば誰でも買えるそうで、からくりは、まず75000バーツを握りしめてカワサキのショップでお目当てのバイクをローンを使って更に月々5000バーツを2年間支払えば、2年後に残金ゼロで買い取りしてもらえるそうで、2年後にはまた75000バーツと新たなローン契約を結ぶらしい。
日本でもこの手の販売方法をとってるワンナップシステムと同じですね。
結局、5000バーツの支払いと、75000バーツの現金を持っている人なら誰でも購入可能なのです。別に金持ちの買い物ではありませんね。
どっちにしても、おっさんがヘルメットをとった瞬間の禿頭を見たらバイクの価値なんて吹き飛んでしまうのに何を期待してんだか。
とにかくヨタヨタ走ってタイ人に迷惑をかけないで欲しいとこです。