海外生活からの再就職は難しい

1年かけて世界を廻るとか、外こもりを1年するとか目標があって海外に行くことはその人の自由なので良いのかもしれませんが、日本へ帰国後の就職にデメリットは無いのでしょうか?

私は日本の企業に勤めていた時に人事を担当していて、書類審査と面接官をしていました。

就職難と言われる昨今ですが、途中入社の合否基準というのがどういうものなのか、どういう人が落とされるのかその基準の一部を紹介しましょう。

 

まず、面接官が一番ヤバイと思う人というのは、空白期間がやたらと長い人です。

それはなぜかと言えば、犯罪者が紛れている可能性があるからです。

一昔前なら、履歴書にも賞罰記入の欄がありましたので、刑務所へ収監されていたなどという事があればすぐに分かるようになっていましたし、記入しなければ採用後に解雇の理由にもなっていたのですが、最近では記入欄自体が無いので面接官がそれを知ることができなくなっています。

そういう空白期間を見つけると私達は、かなり警戒してこの間何をしていたのかという事をヒアリングしますが、大抵の人は

・求職期間中だった。

・資格取得の為勉強していた。

・海外の企業に赴任していた。

とこういう回答が多かったのが印象的です。

しかし、話を聞いてみると矛盾点が多く出る人がいて、つじつまが合わない人はすぐに採用を見合わせるように指示されていました。

個人情報保護の観点から前職の会社に問い合わせをしても教えてくれることはまずありませんし、もちろん刑務所に収監されていたという情報を知ることもできません。

パスポートを見せてもらって渡航歴を調べることも禁止されているため、それなら触らぬ神に祟りなしという事で採用は見合わせるようにしていました。

海外の企業に現地採用として赴任していたという人には個人的に何とか門戸を広げたかったのですが、面接をすると「ちょっと難しいな」と思わざる人が多かったのも事実です。

なぜ海外で就職しようと思ったのですか?という質問に一番多かったのは

「一度は海外で働いてみたかったからです。」

という回答ですが、二十代前半の若者ならいざしらず三十歳を過ぎてその回答は幼稚すぎます。

いい年こいて「僕外国で働いてみたいんだー」なんて普通思わないでしょう?百歩譲ってそういう感覚を持っていたとして、なぜその国で働きたかったかと聞くと、「その国が好きだから」「好きなその国で生活がしてみたかったから」とこれまた幼稚な回答ばかり。

それで勤務していたのはコールセンターとか誰でもできる仕事をやっていたと言う始末です。

大人であれば、自分の能力というのは自己評価できるはずですので、それを活かして仕事を探したりするのですが、能力が低いゆえにそういう仕事をせざるを得なかったというのが本当の理由でしょう。

 

笑ったのが、

「1年という期間を絞って仕事と言語の勉強をし、その国でさらに上のレベルの会社へ就職を希望していました。」

というものですが、なんで日本で10年も英語を勉強してきて喋れないのに、たかが1年でビジネスに使える言語が習得できると思っているのかそれが本当に不思議でした。まあ、だから帰ってきたのでしょうが。

「タイ語検定1級を目指して勉強していました。」

という青年の時はちょっとカチンと来て意地悪になってしまい、

「タイ語検定1級ですか?それはすごいですね、合格はされていないようですが、2級は合格しているのですか?…していない、そうですかつまり目指していただけですね。

と恐怖の圧迫面接官に成り下がってしまった事もあります。
こういう事を言う人は「ゆとり」の特徴で、合格していなくてもそれを取ろうとした事を評価される事を期待して、目指していたレベルをオーバーに言ってくるのです。

それなら私は行政書士合格を目指して頑張っていましたよ。(カバチタレ!という漫画を読んで。)
誰にでも言えるでしょ?こんな事。

海外生活を目指している人や海外で適当に仕事をしながらの生活をやってみたいと思う方はよく考えられた方が良いと思いますし、再就職にはかなり厳しい履歴がついてしまうという事を知っておいた方が良いでしょう。

調べられないなら空白期間をどこかに就職していたことにして…と考える人もいるかもしれませんが、それは保険申請の時に100%ばれますので、私文書偽造を理由に解雇される原因になります。

実際それで解雇された人を何人か見てきましたから。

ちょっと思い出づくりに海外に住もうとか安易に考えるのは良くないかもしれませんね。

仕事